みなさんは「RLSA」についてご存知ですか?
コンバージョンをサイトで得る上でSEOに力を入れることはもちろん大切ですが、「RLSA」にも目を向けるべきです。なぜなら、一緒に運用していくことでコンバージョン率がUPするからです。
ここでは、そんな「RLSA」についてと、SEOと「RLSA」の関係について、導入することでどうなるかをご紹介します。
「RLSA」とは
「RLSA」とは、“Remarketing Lists for Search Ads”の略で、日本語で“検索連動型広告向けリマーケティングリスト”と訳せます。Googleが提供するリスティングツール「Google広告」におけるターゲティング機能の一つです。名前の通り、リマーケティングリストのデータを活用した、検索連動型広告です。
通常、検索連動型広告はGoogle広告で設定したキーワードを検索したユーザー全員に対して、広告を表示させるといった仕組みです。
「RLSA」を設定することで、広告を表示させる対象を、一度自社サイトを訪問したことがあるユーザーに絞ることができます。
「RLSA」の仕組み
「サイトを訪問したことがあるユーザー」にだけ、どうやって設定しているのか。それを可能にしているのが「リマーケティングリスト」です。
リマーケティングリストは、ウェブサイトにアクセスしたユーザーのリストです。データは、サイトに追加したコードを認識することによって収集されます。Googleから指定されたコードがhtml内にあることで、ユーザーの行動を監視することができます。この情報がリマーケティングリストに保存されているのです(保存期間は最長540日間)。
リマーケティングリストをGoogle広告で設定することによって、リストに登録されたユーザーにのみ広告が表示されるようになります。ちなみに、「RLSA」を行うためには、ターゲットリストのリーチ数が1,000以上必要ですので、設定される際はお気を付けください。
「RLSA」のメリット
「RLSA」のメリットは、ずばり、配信するユーザーの関心が高いことです。そのため、今まで通常のリスティング広告では手を出せなかった領域にアプローチできます。
事例1:流入が多すぎてコンバージョンはとれるけどCPAが高い
確度が高いユーザーにのみ配信できるので、通常のリスティング広告よりCPAが安くなる。よって、普段流入が多すぎて費用対効果が合わないキーワードを設定できる。
事例2:運用コストを変えずにもっとコンバージョンが欲しい
同じclick数でもコンバージョンに繋がる確率が高いため、同じ運用コストでも 取れるコンバージョンの量を増やすことができる。
この事例のように、「RLSA」はとても魅力的なものなのです。
「SEO」と「RLSA」は繋がっている
最初に、“どうせSEOをやるなら「RLSA」にも目を向けるべき”と言いましたが、それは「SEO」と「RLSA」には繋がりがあるからです。
まずはSEOの説明をして、二つの繋がりを説明したいと思います。
SEOについて
SEOとは、ユーザーが検索した結果上に、自分のWebサイトがより多く露出されるようにする取り組みのことです。
SEOのメリットとして、広告ではないので、直接的な費用がかかることはありません。さらに、上位に上げることによって、サイトのアクセス数を格段に上げることができます。
デメリットとしては、結果が出ることが遅く、必ずコンバージョンが増えると明言できない点です。
ここで注目して欲しいのは、”アクセス数を格段に上げることができること”です。先程、”「RLSA」を行うためには、ターゲットリストのリーチ数が1,000以上必要”と言いました。「RLSA」は一度サイトに訪れたユーザーにのみアプローチするので、自分でアクセス数を稼ぐことはできませんが、そのアクセス数を上げるためにSEOがとても重要になってきます。
こんな関係性があるので、二つを一緒に運営することが大切になるのです。
相互補完関係にあるSEOと「RLSA」
また、この二つはお互いの欠点をカバーし合うことができます。
アクセス数 | コンバージョン | |
SEO | 〇 | △ |
RLSA | × | 〇 |
SEOで順位を上げてリーチ数が増えても、それがコンバージョンに確実に繋がるかと言えばそうではありません。一般的にSEOのコンバージョン率は、1~2%と言われいます。しかし、「RLSA」は一度訪れたが取りこぼしてしまったユーザーに再度アプローチをかけられるので、コンバージョン率が良く、この特性から相互補完関係であることがよくわかります。
こんな関係性があるからこそ、”「RLSA」にも目を向けるべきだ”と言ったのです。
「SEO」と「RLSA」を導入することでどうなるか
では、そんな関係性にある二つを一緒に運用してみたらどうなるでしょうか?
実際にどちらも導入した場合と、SEO対策のみの場合のシミュレーションをしてみました。
SEO対策のみの場合
この場合、せっかくサイトの順位を上げても、一度離脱されてしまえばそのユーザーが再び検索してクリックしてもらわない限り、サイトに訪れることはなかなかありません。
このように、SEOだけでは受動的にユーザーを待つだけで、何もすることはできません。
そして、そんなユーザーの中には、
・検討段階にはあったけど、「他のところも見てみようかな」と別のサイトに行ってしまったユーザー
・ネットサーフィンを続ける中で、気にはなっていたのに忘れてしまったユーザー
などが含まれます。
つまり、本当はコンバージョンを得ることができたユーザーを逃してしまうという非常にもったいないことが起こってしまうのです。
SEOとRLSAを組み合わせた場合
RLSAを組み合わせた場合、さきほど逃してしまったユーザーをリマーケティングリストに登録することで、リスティング広告を配信することができます。
そのため、一度訪れたユーザーがGoogleやその他パートナーサイトを使っている時に、自社サイトへの導線を作って再アプローチすることができます。
つまり、待つだけではなく、能動的にこちらからユーザーにモーションを仕掛けることができるのです。
「SEO」と「RLSA」でコンバージョン率UP!
「SEO」と「RLSA」を組み合わせることで、コンバージョンを得ることがどれほど効果的になるかわかりましたか?
リマーケティングリストを通じて相互補完関係にあるからこそ、SEOで効果がでたときに「RLSA」もさらに効果的になります。
これを機に、SEOだけに注力するのではなく、「RLSA」にもぜひ力を入れてみてください。
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筆者紹介
片山_03.png)
株式会社doubLe ソリューション事業部 SEO部門 部門長
2017年4月新卒として株式会社doubLeに入社。
WEBデザイン、リスティング広告運用、SEO内部対策と幅広い分野の業務を経験し、2019年6月SEO部門の部門長に就任。
ファイナルSEOブログの運用を担当し、「効果の出るSEO対策」を追及している。ソリューション事業部の元気印として日々奮闘中。