コンテンツマーケティングは近年注目を集めているマーケティング手法です。
コンテンツマーケティングは、導入のハードルが低く効率的な手段であるといわれることも多く、実際に取り入れている企業や個人も増加傾向にあります。とはいえ、実際にコンテンツマーケティングをはじめて導入する人にとっては「失敗したくない」といった想いも強いですよね。
そこでこの記事では、コンテンツマーケティングにおける失敗事例と防止方法についてご紹介します。これからコンテンツマーケティングを検討している場合は、失敗のリスクが大幅に下げられる可能性があります。ぜひご一読ください。
コンテンツマーケティングについて
コンテンツマーケティングとは…
見込みのあるユーザーに対し有益なコンテンツを提供し、顧客との信頼関係を築くことで収益につなげるマーケティング手法のことです。
もともとはアメリカで誕生した手法ですが、2014年~2015年頃から日本でも注目され始めました。流行の要因は、コンテンツマーケティングのメリットに人々が気づき始めたからです。
具体的なメリットとして、簡単に始められることが挙げられます。提供するコンテンツと配信するプラットフォーム以外に必要なものはありません。最低限ブログを執筆するだけでも、コンテンツマーケティングに挑戦できます。高額な費用もかからず、誰でも挑戦できるマーケティング手法です。
また、コンテンツは一度作ってしまえば資産になります。ストックとして蓄積されるため、コンテンツを増やせば増やすほど高い効果が期待できます。良質なコンテンツが貯まれば、効率よく収益化につなげることができます。Googleから評価され、上位表示されているコンテンツがあれば、継続的な集客が見込めます。また、SNSとも連動させればコンテンツが拡散され、さらに多くのユーザーを獲得できる可能性もあるでしょう。
次の項目からは、具体的なコンテンツマーケティングの失敗例と防止方法についてご紹介します。
目的やゴールがはっきりしていない
目的やゴールがはっきりせず、失敗してしまう場合もあります。
コンテンツマーケティングは、あくまで「手段」に過ぎません。目的や目標を達成するためには、コンテンツを提供し集客する必要があります。
目的もなくコンテンツを量産してしまうと、ファンになってもらえない恐れがあります。だからこそ「何のためにコンテンツマーケティングを行うのか」を事前に考えておきましょう。自社への問い合わせ率のアップなのか、サービスや商品のPRなのか、様々な目的があると思います。発信の目的を決めるときは「誰に何を伝えたいか」を決めておくと良いでしょう。
このようなペルソナを設定しておくだけで、どのようなコンテンツを発信すればいいか明確になります。提供する情報の内容に一貫性が生まれ、ターゲットとするユーザーを効率よく集客できるでしょう。
コンテンツにコンセプトがない
コンテンツにコンセプトがなければ、ユーザーはすぐに離脱してしまいます。自分にとって有益な情報かどうかを、すぐに判断できないからです。コンテンツの内容に一貫性がないと、どのような情報を届けてくれる媒体なのかわかりません。せっかくユーザーが訪問しても「求めていた情報ではない」と感じて、別のサイトへ離れてしまう可能性もあります。
だからこそ、コンテンツを作るときには「どのような情報を提供したいか」を事前に確認するようにしましょう。コンテンツのコンセプトがはっきりすれば、提供すべき情報の内容と届けるべきターゲットが明確になるはずです。ユーザーに求められている情報を発信できれば、信頼が生まれ、自然にファンが集まります。
ターゲットが広範囲で絞り込めていない
ターゲットが広すぎるのも、大きな失敗理由の1つです。
ターゲットが絞り込めていないと、コンテンツの情報もバラバラになってしまいます。
たとえば、ターゲットを「男性」と捉えるのと「30代男性」と絞るのでは、コンテンツの内容は全く変わってくるはずです。
30代の男性が求めている情報が、すべての年齢の男性が求めているとは限りません。ユーザーが欲している情報を的確に届けるためにも、できるだけ細かくターゲットは絞りましょう。
ターゲットを決めるときは、「どのようなユーザーを集客したいのか」を考えるようにしましょう。コンテンツマーケティングの目的を達成するためには、集めたいユーザーの特徴を絞ることも大切です。ターゲットを絞れば絞るほど発信すべき情報の内容がはっきりします。ユーザーにとっても求めている情報が手に入るため、ファンになってくれる可能性があります。
継続的にコンテンツを提供できていない
コンテンツは継続的に提供しないと、結果的に失敗に終わってしまいます。
理由の1つとして「検証できない」ことが挙げられます。コンテンツの量がないと、どのような情報が求められていて、求められていないかがわかりません。もしコンテンツを提供しているにも関わらず集客できていない場合、原因を突き止めなければ一向に人が集まらないままとなってしまいます。
また、すべてのコンテンツが、読者の求めている情報を提供できているとは限りません。実際に発信してみないと、ニーズのあるコンテンツかどうかを確かめられないのです。
だからこそ、多くのコンテンツを提供して検証する必要があります。これからコンテンツマーケティングを始める場合は、一定数は継続して発信するようにしましょう。得られた情報を分析して改善し続けることで、より良質なコンテンツが蓄積され、集客につながるはずです。
すぐに結果を求めようとしすぎる
すぐに結果を求めてしまうことも、よくある失敗の原因となります。
始めて数か月で結果が出ずに、コンテンツも数本しか発信しないまま諦めてしまう人も少なくありません。
コンテンツマーケティングで成果を出したいのであれば、最初の数か月は「結果が出ないもの」と割り切ってコンテンツを発信しましょう。WEB上のコンテンツは、発信してもGoogleに評価されるまで、時間がかかります。ブログで記事を書いても、検索順位が安定するまでに3ヵ月~半年程度はかかるといわれています。
最初のうちは結果が出ないのが当然なので、黙々とコンテンツを提供し続けるのが大切です。コンテンツのストックが蓄積されれば、評価される記事と評価されない記事の違いがわかるはずです。それぞれの特徴と原因を分析し、検証を繰り返すことでコンテンツマーケティングは成功に近づきます。
運用する体制の問題
コンテンツマーケティングは運用体制が曖昧で失敗するケースも多くあります。
マーケティングやSEOの知識や経験が浅い人だけで、取り組むと高い確率で失敗します。WEB上で評価をされるためのノウハウを持っていないうえに、良質なコンテンツが作れないからです。
コンテンツの質が低ければ、ユーザーの目に届いても信頼を築き収益につなげることはできません。成果を上げるには、WEBマーケティングの知識に長けた人で構成された専門チームを作ることをおすすめします。仮にトラブルが起きたとしても解決できる可能性は高くなり、正しい改善策を導き出せるからです。
構成メンバーを選ぶときは、仕事内容を分担して考えましょう。コンテンツ作りを担当する人は、正しく情報を伝える「ライティングスキル」を持っている人にしましょう。データを分析して検証する人は、SEO対策の知識が豊富な人を選んでください。
もし社内に専門的な知識やスキルを持った人間がいない場合は、アウトソーシングを活用するのも1つの手です。コストはかかりますが、効率的に成果を上げられる可能性があります。
ユーザー視点に立てていない
ユーザー視点に立って作くられたコンテンツでなければ、なかなか集客はできません。なぜなら、企業が発信したい内容を、必ずしもユーザーが求めているとは限らないからです。どれだけ企業側が魅力的なコンテンツだと思っても、ユーザーにとって価値がなければ意味がありません。情報に関心を持ってもらえず、すぐに離脱してしまいます。
効率よく集客したいなら、ユーザー視点に立ったコンテンツ作りを心掛けることが大切です。「どのような情報をユーザーが求めているか」を第一に考えて、発信する情報を決めましょう。ユーザーの気持ちに寄り添った内容であればあるほど、コンテンツに魅力を感じてファンとなります。信頼も生まれることで集客につながり、コンテンツマーケティングは成功に近づきます。
まとめ
コンテンツマーケティングを成功させるためには、本文で説明したような失敗事例を避けるように心掛けることが大切です。
コンテンツマーケティングはすぐに成果は出ません。最適な運用体制で、ユーザー視点に立ちながらコンテンツを提供し続けることで、少しずつ結果が出てきます。得られたデータをもとに考察と検証を繰り返すことで、コンテンツマーケティングは成功に近づくのです。
コンテンツマーケティングを検討している方は、事前に失敗防止方法を把握して、失敗のリスクを減らしましょう。
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筆者紹介

株式会社doubLe WEBマーケティング事業部 第二局課長
2015年6月中途採用で株式会社doubLeに入社。
丸3年というスピードで課長職へ昇格。
既存顧客のプロモーション向上・新規サービスの構築・パートナーの開拓を主な業務とする。
運営サービスサイト「FINAL SEO」の責任者の一人であり、
お問い合わせいただくお客様のSEO向上を目的としたコンサルティングにも従事。