ロングテールキーワードとは、複数の単語の組み合わせによる検索キーワードのことです。コンテンツ内で意識して使用することによって、アクセス数とコンバージョン率を高める効果が期待できます。
ロングテールキーワードを用いてSEO対策を行い、上位化するための戦略について解説するので、ぜひ参考にしてください。
ロングテールキーワードとは?
まずは概要と使用することのメリットについて解説いたします。
ロングテールキーワードの定義
ロングテールキーワードとは、本来は「検索数の少ない検索ワード」を意味していましたが、一般的には「複数の単語により検索される検索ワード」のことを指します。
検索数は組み合わせる単語の数が多いほど少なくなる傾向にあります。
単語数が増えることによって検索数も少なくなることから転じてロングテールキーワードと呼ばれるようになりました。
日本語であれば3単語以上のもの、英語であれば4単語以上のものが該当します。ニッチキーワードと呼ばれることもあります。
ロングテールキーワードをターゲットにするメリット
ロングテールキーワードは頻繁に検索されることはありませんが、ユーザーの意図を正しく理解し、ユーザーの欲している内容のコンテンツを提供することによって、購入や申込みなどのアクションにつながりやすいことがメリットです。
ロングテールキーワードがSEOに効果的な理由は?
複数単語による検索がSEOにおいて重要とされている2つの理由を解説します。
アクセス数の増加につながる
検索数の少ない単語を意識することは、アクセス数の増加につながります。競合が少ないため上位表示されやすくなり、結果的に検索数の少なさに対してクリック率が高まるからです。
例えば、5,000アクセスを獲得する1つの単語を使うよりも、100アクセスを獲得する60個の単語を使ったほうが総アクセス数は増えます。1つの単語に特化するよりも複数の単語を意識することで、ウェブサイトのアクセス数を上げられる可能性が高まるのです。
コンバージョン率が高まる
ロングテールキーワードによるアクセスは、コンバージョン率が高いこともSEOに効果的な理由となります。複数の単語を組み合わせて検索しているということは、より成約に近いユーザーであるということです。
複数の単語を組み合わせるユーザーは具体的であり、意図を持って検索している傾向にあります。全体から見た検索数が少なくても、成約に近くコンバージョン率の高いユーザーを獲得できれば、利益につながりやすくなるでしょう。
ロングテールキーワードの選び方はどうすればいいの?
SEOにとって重要なロングテールキーワードの選び方について解説いたします。ロングテールキーワードはツールから探せますが、実際に施策を施していく検索ワードは効果的なものを選びましょう。
コンテンツの目的に適していること
ユーザーがどのような目的で検索しているのかということを考えたとき、ロングテールキーワードとコンテンツの内容とマッチしていることが大切です。コンテンツの目的と検索ワードがあっていなければ、たとえアクセスがあったとしてもユーザーの求めているものを提供できません。もちろん、成約にもつながりにくいでしょう。
商品の販売を目的としたページの検索ワードとして、情報収集系のロングテールキーワードを含めても効果は低いですし、反対の場合でも同様です。コンテンツの内容に適した検索ワードを選定してください。
適度な検索ボリュームであること
検索ボリュームが適度であることも、良い検索ワードを選定するためには必要です。全体の検索数が少ないのがロングテールキーワードですが、あまりに検索数が少ないと、アクセス数アップは望めません。
ロングテールキーワードとともにミドルキーワードも含めるようにすると、アクセス数とコンバージョン率の両方を高められるようになります。
ミドルキーワードは検索数が多めで競合の数もそれほど多くなく、バランスの良い検索ワードです。
DAやPAの高い競合が存在しないこと
上位表示されやすいことがメリットのロングテールキーワードでは、ドメインオーソリティやページオーソリティの高い競合が存在する検索ワードは不利になります。良い検索ワードであっても、勝てなさそうな競合がすでにいる場合は、他の検索ワードを選びましょう。
ドメインオーソリティについて詳しく知りたい方は以下のページをご覧ください。
ロングテールキーワードで上位化する戦略
ロングテールキーワードで上位表示を目指すためには、記事の中に検索ワードが含まれているだけでは不十分です。上位化するための2つの戦略と、戦略を実践して上位化に成功した事例をご紹介いたします。
タイトル・見出しに複合キーワードを含ませる
基本ではありますが、タイトルと<h1>~<h3>の見出しに複数の検索ワードを含ませましょう。検索エンジンは、タイトルや見出しに含まれている単語を判断して、何について書かれている文章か認識しているからです。
検索ワードがタイトルに含まれていない場合、ロングテールキーワードで上位表示を実現することは難しくなります。また、タイトルや見出しは検索ワードすべてを含んでいて、自然な文章になるようにしてください。さらに、イントロダクションやリンクにも含ませると効果的です。
重要性の高いディレクトリ階層ページを改善する
効率的に上位化させるためには、重要性の高いディレクトリ階層ページを見つけて、対象のページに対して必要な施策を行っていくことがポイントです。
まずは競合サイトをチェックして上位表示の要因を調べ、改善するべきディレクトリ階層を探し出します。実際に、自サイトでコンバージョン率が高いページと検索ワードの順位の関係性を見つけ出すことも効果的です。
そして改善するべきところを見つけたら、実際に施策を施していきます。上位表示の要因となっている検索ワードがウェブページ内に少なければ、検索ワードを含むテキストを作成して追加してください。
ロングテールキーワードでアクセス数が増えた成功事例
先にお話した2つの戦略を実践した後、アクセス数が半年間で約120%アップした成功事例をご紹介します。
とある人材募集サイトを運営しているA社
アクセス数を増やすための調査をしたところ、駅名や地名などの含むロングテールキーワードで上位表示されていなかった。
よってエリアのディレクトリ階層を改善するために、検索ワードを含むテキストを追加する施策も実行。
さらに、応募につながった検索ワードは「求人」と「募集」の2つだということが判明。
ところが、A社のウェブサイトのタイトルや見出しには、「募集」という検索ワードが含まれておらず。
そこで、「求人」と「募集」の両方をタイトルと見出しに含ませるように最適化。
結果、ロングテールキーワードが2,000ワード以上増え、アクセス数は120%増加
ロングテールキーワードを活用して上位表示を狙う
適切なロングテールキーワードを選んで施策を施せば、短期間でアクセス数とコンバージョン率を高めることも可能です。検索意図がはっきりしているユーザーが多いことがロングテールキーワードの特徴。検索意図がはっきりしているということは、成約につながりやすいということです。
検索ワードはツールを使って探せますが、より効率的に上位化を狙うなら、ご紹介した選び方を参考に適切な検索ワードを選定するようにしましょう。
関連記事
筆者紹介
片山_03.png)
株式会社doubLe ソリューション事業部 SEO部門 部門長
2017年4月新卒として株式会社doubLeに入社。
WEBデザイン、リスティング広告運用、SEO内部対策と幅広い分野の業務を経験し、2019年6月SEO部門の部門長に就任。
ファイナルSEOブログの運用を担当し、「効果の出るSEO対策」を追及している。ソリューション事業部の元気印として日々奮闘中。