SEO対策で重要になるのがキーワード選びです。何となく選んでしまうと、いつまでたっても満足できる結果を得られない可能性が高くなります。このページでは、正しいキーワードの選び方とコンテンツ公開までの流れ、おすすめのキーワード選定ツールを紹介しています。コンテンツを作成する前に確認しておきましょう。
キーワード選定ツールとはどんなもの?
キーワード選定ツールは、キーワードを選定するにあたり必要な情報を収集できるツールです。具体的には、検索ボリュームや競合性、関連キーワードなどを調べることができます。
これらの情報を参考にしつつキーワードを選定するべき理由は、質の高いコンテンツを作成して上位表示を実現しても需要(検索ボリューム)がなければトラフィックを増やせないから、あるいは質の高いコンテンツを作成しても競合性が高いと上位表示しづらいからです。無計画にキーワードを選定すると、労力をかけても肝心のトラフィックは増えないといったことが起こりやすくなります。キーワード選定ツールは、SEO対策を効率よく行うために必要な情報を提供してくれるといえるでしょう。
オススメのキーワード選定ツールと使い方
現在では、有料・無料を問わず様々なキーワード選定ツールが登場しています。得られる情報や使い勝手などが異なるので、目的や用途に合っているものを選ぶことが重要です。おすすめのキーワード選定ツール5選を紹介するので、参考にしてください。
キーワードプランナー
キーワードプランナーは、Google Adwordsで広告を出すときに検索ボリュームやキーワード候補、競合性、広告単価などを調べられるツールです。基本的には広告出稿用のツールですが、以上の情報はSEOにも役立つのでキーワード選定ツールとしても活用できます。
SEO目的で利用する場合、キーワードプランナーで「キーワード検索」に調べたいキーワードを入力して「開始する」をクリックします。すると、月間検索ボリューム、競合性などの情報が表示されます。
利用料金は無料ですが、Google Adwordsに広告を出稿していないと詳細な検索ボリュームは表示できません。この点には注意が必要です。
Googleトレンド
Googleトレンドは、特定地域・特定期間における特定キーワードの人気の推移を確認できるツールです。特定キーワードを検索しているユーザーが検索しているその他のキーワードを調べることや特定キーワードの人気推移と他のキーワードの人気推移を比較することなどもできます。キーワードの需要を調べたいときなどに役立つキーワード選定ツールといえるでしょう。
利用方法は、Googleトレンドで「検索キーワードを追加」に調べたいキーワードを入力するだけです。他のキーワードと比較したい場合は「+比較」に比較したいキーワードを入力します。急上昇ワードを利用すれば、24時間以内にトラフィックが急増したキーワードも調べられます。
Googleトレンドの利用料金は無料です。
グーグルサジェスト キーワード一括DLツール
グーグルサジェスト キーワード一括DLツールは、Googleで検索するときに表示される検索ワード候補を一括表示・一括ダウンロードできるツールです。具体的には、検索ワード候補をあいうえお順、ABCD順などで取得できます。少ない手間で、検索ワードをまとめて調べられる点が魅力といえるでしょう。
利用方法は、グーグルサジェスト キーワード一括DL
ツールで調べたいキーワードを入力し「検索」をクリックするだけです。「CSV取得」をクリックすれば、一括ダウンロードできます。
グーグルサジェスト キーワード一括DLツールの利用料金は無料です。
Keywordmap
Keywordmapは、世界最大規模の日本語データを活用して自社サイト・競合サイトの流入キーワードの調査・分析、検索キーワードの背景にあるユーザーニーズの可視化、コンテンツの設計支援、ウェブ広告の調査分析などを行えるツールです。自社サイトはもちろん競合サイトの流入キーワード、上位表示できていないキーワードなどがわかるので、効果的なサイト設計を実現できます。
無料分析は、KeywordmapのウェブサイトにURLを入力することで行えます。無料分析で興味を持った方は、無料トライアルを利用するとよいでしょう。具体的な利用料金は、資料請求で確認できます。
キーワードウォッチャー
キーワードウォッチャーは、特定のキーワードや複合ワードがいつどれだけ検索されたか調べられるツールです(=キーワード検索数調査)。国内の全検索数がわかる点、過去13カ月分までさかのぼれる点が魅力といえるでしょう。最上位プランであるゴールドプランに登録すると、サイトを訪問した―ユーザーが興味をもっている「関心ワード」も調べられます。
キーワード検索数調査の利用方法は、キーワードウォッチャーで調べたいキーワードと調べたい年月を入力して「検索」をクリックするだけです。
プランは、無料プラン・ライトプラン・ゴールドプランに分かれています。無料プランは、月額検索数上限20回まで、表示件数20件まで、検索可能期間過去1カ月分、ライトプランは月額2,000円で、月額検索数上限は500回まで、表示件数は100件まで、検索可能期間は過去3カ月分、ゴールドプランは月額20,000円で、月額検索数上限は10,000回まで、表示件数は100件まで、検索可能期間は過去13カ月分となっています。
有料ツールを使用するほうが良いの?
キーワード選定ツールは、無料と有料に分かれます。有料ツールを使用するべきといえるのでしょうか。
無料ツールでも情報収集は可能
無料のキーワード選定ツールであっても、検索ボリュームや競合性など、キーワードを選定するために必要な情報を収集することは可能です。これらの情報を活用して、上位表示しやすいキーワードを見つけることもできます。よって、SEO対策のために有料のキーワード選定ツールを使わなければならないということはありません。無料のキーワード選定ツールであっても、質の高いSEO対策を講じることは可能です。
有料ツールのメリットは詳しいデータをとれること
ただし、無料のキーワード選定ツールで収集できる情報は限られています。例えばGoogleのキーワードプランナーは、無料だと詳細な検索ボリュームがわかりません。具体的には、1万~10万、10万~100万のように表示されます。これに対し、有料のキーワードウォッチャーは、国内の全検索数がわかります。例として検索ボリュームを挙げましたが、他の情報も同様の傾向があります。詳細な情報をもとにSEO対策を行いたい方は、有料のキーワード選定ツールを選ぶべきといえるでしょう。
無料ツールと有料ツールの選び方
無料キーワード選定ツールの最も大きなメリットは、お金をかけずにキーワードに関連する情報を得られることです。SEO対策に予算をかけられない方や運営しているウェブサイトが小規模な方などに適しています。
対する、有料キーワード選定ツールの最も大きなメリットは、詳細な情報が得られることです。また、無料のツールに比べ使い勝手が良い点も見逃せません。運営しているウェブサイトの規模が大きい方や複数のウェブサイトを運営している方などに適しています。ただし、詳細な情報を活用するには、ある程度の専門知識が必要になります。この点も意識して選ぶ必要があるといえるでしょう。情報を有効活用できないと、貴重な情報と予算を無駄にしてしまいます。
SEOキーワードを選定する際のポイント
SEOキーワードを選定するときは、いくつかの点に注意が必要です。気を付けたいポイントを紹介します。
需要のあるSEOキーワードを探す
SEOキーワードを選定するときに陥りやすいのが、上位表示させたいものを選んでしまうことです。独りよがりになると、質の高いコンテンツを作ってもトラフィックを集められない可能性があります。SEOキーワードに需要がないことがあるからです。SEOキーワードを選ぶときは、必ず検索ボリュームを確認しましょう。併せて競合性も確認することが重要です。競合性が高いと、上位表示することは難しくなります(競合性の確認方法については、次の章で解説しています)。
結果に結びつきやすいキーワードを選ぶ
検索ボリュームや競合性だけでなく、検索するユーザーの気持ちを考えることも重要です。例えば有名ブランドの「商品名」は検索ボリュームが大きいですが、この中には商品を購入したいユーザー、商品情報を集めているユーザーなどが含まれます。様々なユーザーが含まれているため、どのような意図があるかはっきりしません。対して、「商品名+通販」で検索しているユーザーの多くは、商品を購入したいと考えているはずです。検索ボリュームや競合性に加え、ユーザーの気持ちを考えることで結果に結びつきやすくなります。
SEOキーワード選定からコンテンツ公開までの流れ
SEOキーワードの選定からコンテンツ公開までの流れを詳しく解説します。どのような手順で進めていけばよいのでしょうか。
ステップ1:SEOキーワード候補を考える
最初に、運営しているサイトに集客できそうなSEOキーワードを考えます。いくつか候補が浮かんだら、実際にGoogleなどで検索します。検索する理由は、ユーザーの検索意図を把握するためです。検索意図は、上位表示されているサイトの内容から読み取ることができます。検索したSEOキーワードと運営しているサイトの相性が良ければ候補に加えるとよいでしょう。
ステップ2:キーワード選定ツールで候補を増やす
有望なSEOキーワードが見つかったら、キーワード選定ツールを活用して候補を増やします。キーワードプランナーを活用すれば、関連キーワードと検索ボリュームを取得できます。あるいは、グーグルサジェスト キーワード一括DLツールやgoodkeywordといったキーワード選定ツールで候補を広げることも可能です。
ステップ3:SEOキーワードを精査する
SEOキーワード候補が集まったら、各キーワードで実際に検索して競合性をチェックします。基本的に、検索結果の1ページ目、2ページ目に大手サイトが多いSEOキーワードは競合性が高いため上位表示しづらいといえるでしょう。反対に、適切な検索結果が表示されていないSEOキーワードやQ&A系サイト(知恵袋など)が上位表示されているSEOキーワードは競合性が低いため上位表示しやすいといえます。SEOキーワードの競合性は、キーワード選定ツールでも調べられます。
ステップ4:コンテンツを作成する優先順位を決める
SEOキーワードをある程度まで絞り込んだら、コンテンツを作成する順番を決めます。ポイントは、運営しているサイトの状態にあわせて作成する順番を決めることです。立ち上げから間もないウェブサイトは、検索ボリューム、競合性とも低いSEOキーワードからコンテンツを作成します。ある程度のコンテンツ数・被リンク数があるウェブサイトは、検索ボリュームの多いSEOキーワードの攻略を狙ってコンテンツを作成します。以上を心がけることで、効率よくトラフィックを増やせるはずです。
ステップ5:コンテンツを公開
コンテンツが完成したら公開します。被リンク対策を忘れずに行いましょう。狙ったSEOキーワードで上位表示できたら、関連キーワードや別のSEOキーワードでも上位表示を目指します。上位表示できない場合は、コンテンツの見直しやSEOキーワードの再選定などを行います。いずれにせよ、これらのステップを繰り返して、複数のコンテンツで上位表示を目指していくことが重要です。
SEOキーワードはキーワード選定ツールを駆使して選ぶ
SEOキーワードの選定は、ウェブサイトのトラフィックを伸ばすうえで避けられない作業です。検索ボリュームや競合性などを考えながら選定する必要があります。以上の情報は、キーワード選定ツールを利用すれば手軽に取得できます。キーワード選定ツールには、有料のものと無料のものがあります。基本的に有料のほうが高機能ですが、有料でなければ上位表示を実現できないわけではありません。運営しているウェブサイトの規模や予算などにあわせて選ぶとよいでしょう。キーワード選定ツールの情報を活用すれば、上位表示を狙えるコンテンツを効率よく作成できるはずです。
筆者紹介

株式会社doubLe WEBマーケティング事業部 取締役
大学在学中より、インターンとしてSEO営業、コンサルティング業務に従事。
SEOの新規クライアント開拓から施策実装までを一貫してフォローする中で、数多くの競合がひしめく検索エンジンで数多くの失敗と成功を体験する。
100社様以上のクライアントのSEOを担当する中で見に付けたノウハウを元に、 今なおSEOの現場でGoogleアルゴリズムと格闘する毎日。